機能安全

2015年3月30日朝日新聞「「問い続ける」宝塚線事故裁判(下)」

JR西日本のHPで公開されている安全考動計画2017では、これまでの「安全基本計画」を踏まえ、「安全・安定輸送を実現するための弛まぬ努力」「リスクアセスメントのレベルアップ」「安全意識の向上と人命最優先の考動」「安全投資」に重点的に取り組み、具体…

「安全」に対する考え方(その4の2)〜福島第一原発事故に思うこと

【出典】原子炉お節介学入門 上巻 pp.231-234 前回同様、同書から引き続き引用します(文書中の注はブログ管理人の追記)。非常に示唆に富む内容で、参考になります。 ちなみに、機能安全で求められるSIL解析(Safety Integrity Level Analysis)をする際で…

「安全」に対する考え方(その4の1)〜福島第一原発事故に思うこと

【出典】原子炉お節介学入門 上巻 pp.60-63 筆者は京大原子炉、臨界実験装置等の設計、建設、運転、研究に従事された方で、「月刊産業とエネルギー」誌の連載を単行本にまとめたもの。語り口調で初心者にも分かりやすく原子炉について解説されている。 先日…

進み始めた国内における安全計装システムの導入

【出典】月刊「計装」2010.Vol.53 No.12 プラントエンジニアリング会社の社員の方の論文ですが、「安全はトレーサブルかつリピータブルであるべき」という言葉に、「よくぞ言ってくれた!そう!そうだよね!」と思わず周りの気にせず独り言が口をついて出て…

「機能安全」とは何か

IEC61508が対象としている「機能安全」とは耳慣れない言葉である。もともと"Functional Safety"という外来語の直訳なので仕方ないが、その意味するところは何なのであろうか。機能安全の意味を理解するには、その反対語である「固有安全(inherent safety)…

「安全」に対する考え方(その3)〜リスクを許容する社会

「安全」を辞書で引くと、下記のような意味が出てくる。危害または損傷・損害をうけるおそれのないこと。危険がなく安心なさま。⇔危険(三省堂 大辞林第二版より)これは、日本での社会通念として一般的な解釈だろう。しかし一方で、安全関連の国際規格では…

SILスタディは自分自身で、コンサルタントは期待しない

「ガスタービン発電設備の保護システムにIEC61508(電気・電子・プログラマブル電子安全関連系での機能安全に関する国際規格であり、すでにJIS化も完了している)を適用し、SIL2レベルを満足すること」これが、当時の私に与えられた命題であった。それまで「…

「安全」に対する考え方(その2)〜規格は身を助ける

最近、機械安全に関する一冊の本に出会った。それは、労働省産業安全研究所出身で、現在は北九州市立大学教授およびNPO安全工業研究所理事長である杉本旭氏の「機械にまかせる安全確認型システム〜設計者のアカウンタビリティ〜」(中災防新書)という本であ…

「安全」に対する考え方〜日本人の思想

業務の都合で初めて国際規格が求める「安全」の考えに触れたとき、直感的に「日本では流行らないだろうなぁ」と思った。確かに、WTO(世界貿易機関:World Trade Organization)加盟国は、貿易の技術的障害に関するTBT(貿易の技術的障害:Technical Barrier…

「機能安全」事始め

私は、ある企業で発電プラントの計装・制御設計に従事しているエンジニアです。近年、担当するプロジェクトにおいて、お客様の引合契約書に「IEC61508」や「SIL」といったキーワードが織り込まれるケースが多く、実際に豪州のあるプロジェクトで要求され、そ…