架空地線

架空送電線の一番上に設けられている金属線で、落雷による設備被害を防止する役割がある。雷が架空地線に直撃した場合、落雷による電気は架空地線を伝わって流れ、鉄塔を経由して地面に流れることで電線に落雷時の電気が流れないようにしている。

架空地線の効果は、架空地線と電線との位置関係によって変化する。電線とのなす角度を遮蔽角といい、この角度が小さいほど遮蔽効果は高くなる。電圧が高いと、鉄塔も高く遮蔽角も大きくなり、架空地線1条では雷から送電線を守ることが出来ない。そこで、遮蔽効果を高めるため、架空地線を2条にする場合がある。架空地線の条数は、線路の重要性、経済性などを総合的に考えて定める。