朝日新聞2009年4月12日「本の舞台裏」より

朝日新聞の読書欄から、小さい記事ですが面白い記事だったのでメモします。

先日、湊さかえさんのデビュー作「告白」が大賞を射止めた第6回本屋大賞に関連し、第1回目から参加している名物書店員が出版した「尾道坂書店事件簿」からの一節。

本の中で、啓文社の社内でよく言われる「合理主義者は祭りをなくす」という言葉が紹介されている。無駄を排除すれば、祭りが消え、活力が失われる。逆に無駄かもしれない祭りが明日への活力を生む、という意味だそうだ。児玉さんは「本屋大賞は書店員の楽しみをみんなで共有するまさにお祭りです」と話す。

そのお祭り。閉会式のあいさつを児玉さんはこう締めくくった。「あしたから本を売って売って売りまくるぞ。エイ、エイ、オー!」

本屋大賞は、書店員自身が自分の店で売りたい!本を選ぶ「お祭り」。一冊当たりの利益の小さい書店員のモチベーションアップについて考えさせられた。

ただ、第6回は「1,072人もの書店員がエントリーし、一次投票には全国327書店より411人の投票が、二次投票には全国308書店より356人の投票」(本屋大賞ホームページより)と、思ったほど参加者が少ない。会社の枠を超えての参加は難しい?